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第747回目 ~「『競業他社への転職禁止』の契約は無効」との判決~
◆非常に大きなインパクト
今年1月上旬、外資系の大手生命保険会社が同社の執行役員と交わした契約条項(退職後2年以内に競合他社に就業するのを禁止し、違反した場合は退職金を支給しない)の有効性が争われた訴訟の判決がありました。
この判決内容は非常にインパクトのあるものであり、新聞紙上等でも大きく報道されました。
◆退職金3,000万円の支払いを命じる
東京地裁は、次のように判断し、元執行役員男性の請求通りに、会社に対して退職金(約3,000万)の支払いを命じました。
(1)「情報の流出を防ぐ目的で競合他社へ転職を禁じるのは過大」
(2)「職業選択の自由を不当に害している」
(3)「契約条項は公序良俗に反して無効」
原告側弁護士によれば、外資系企業では上記のような条項を交わすケースが多く、「名ばかり管理職とされる執行役員の転職を安易に禁じることに警鐘を鳴らす判断」としています。
◆判断のポイントは?
一般的に、上記のような「競業他社への転職禁止」の契約は、優秀な人材とノウハウの流出防止を目的に締結されます。
過去にも、競合他社への転職について争われた裁判例があります。それらの判断のポイントは、次の通りとされています。
(1)競業他社への転職を希望する者の会社内での地位が高ければ高いほど、転職が認められない(競業避止義務を負う)傾向にある。
(2)転職先の競業会社の内容・場所も考慮されており、それらが近ければ近いほど転職が認められない(競業避止義務を負う)傾向にある。
競業他社への転職禁止に関する契約を従業員と締結する場合、上記のことを考慮すべきだと言えるでしょう。
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第746回目 ~「企業の採用基準」と「学生のアピールポイント」~
◆求人企業と学生を対象に調査
求人情報サイトを運営しているエン・ジャパン株式会社では、求人企業(635社が回答)と2013年3月に卒業予定の学生(2,221人が回答)を対象に実施したアンケート調査の結果を発表しました。
企業側が考えている採用基準と学生側のアピールポイントには、わずかにギャップが見られるようです。
◆企業はどのように考えているか?
企業による「自社の採用基準」ベスト5は次の通りでした。
(1)主体的・積極的に行動できる(71.0%)
(2)他者と協調することができる(36.7%)
(3)チャレンジ精神がある(30.1%)
(4)明るく感じの良い振る舞いができる(26.3%)
(5)ストレス耐性が高い(17.6%)
◆学生はどのように考えているか?
学生が想像する「企業の採用基準」ベスト5は次の通りでした。
(1)主体的・積極的に行動できる(37.7%)
(2)チャレンジ精神がある(10.9%)
(3)他者と協調することができる(10.4%)
(4)明るく感じの良い振る舞いができる(7.3%)
(5)礼儀やマナーがしっかりしている(6.6%)
◆学生のアピールポイント
そして、学生が考えている「選考で最もアピールしたいポイント」ベスト5は次の通りでした。
(1)他者と協調することができる(20.5%)
(2)継続性がある(14.6%)
(3)主体的・積極的に行動できる(11.4%)
(4)明るく感じの良い振る舞いができる(10.1%)
(5)目標達成への意識が高い(9.0%)
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第745回目 ~病気なのに無理して出勤するとどんな影響があるか?~
◆風邪をひいても休まない?休めない?
ある気象情報会社の調査によれば、平均的な日本人は1年に2回以上風邪をひくものの、熱が38度以上まで上がらないと会社や学校を休まないとのことです。
風邪で休まない人の割合は年齢が上がるとともに高くなり、40歳代では35.9%にも達するそうです。
◆出勤は「美徳」なのか?
上記のことについて、人事管理に詳しい専門家は「結果重視の成果主義が主流になってきたとはいえ、日本人が持つ“多少のことがあっても出勤することが美徳だ”という考えの影響が大きく残っている」と言います。
多くの企業において、「プロセスにおける貢献度」や「チーム全体での成果」を重視する人事評価制度が導入されているため、突発的な休みが言い出しにくい環境になっていることも影響しているようです。
◆マイナス面に注目する動き
最近では、新型インフルエンザの流行などをきっかけに、無理をして病気の社員を働かせるマイナス面にも注目される動きが出てきました。
社員だけではなく、扶養家族にも無料でインフルエンザの予防接種を実施したり、短時間だけ会社を抜けて病院に行くことのできる制度を導入したりする企業もあるようです。
◆「プレゼンティズム」の導入
出社したとしても体調が悪くて普段と同様の成果が上げられず、企業に損害を与えてしまうという考え方は、経営学で「プレゼンティズム」と呼ばれているそうです。
例えば、花粉症であれば4.1%、風邪であれば4.7%も仕事の効率が落ちるそうです。企業では、組織全体の損害をいかに抑えるかが課題となります。
◆生産性を維持しつつリスクヘッジも
約8割の家庭が常備しているといわれる総合感冒薬(風邪薬)の売上は年々縮小していますが、これは、頭痛や発熱など風邪の初期症状が表れると、すぐに病院に駆け込む人が増えたことが影響しているそうです。
日本のビジネスパーソンには、「初期症状で病院に行く」という考え方が浸透しており、今後は、生産性を維持しながらリスクヘッジにも役立つ「プレゼンティズム」を検討する企業も増えていきそうです。
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